ALWAYS 三丁目の夕日

昭和33年の春、東京タワーが完成する年。東京下町の夕日町三丁目には、個性豊かな人々が暮らしていた。自動車修理工場の鈴木オートには、短気だが家族思いの父親である則文、優しい母親トモエ、小学生の一平が平凡な毎日を送っていた。ある日、集団就職で星野六子が上京してきた。六子は立派な会社と期待していたようだが、がっかりしたようすである。その夜、建設中の東京タワーを見ながら、六子は一人泣いていた。そこに一平が、鈴木家にテレビがくる事を教えて元気づけた。鈴木オートの向いには、駄菓子屋があるが、その店主の茶川と則文はいつもいがみ合っていた。茶川は、芥川賞の最終選考に残ったことがある作家であるが、今は少年誌に子供向け冒険小説を書いて細々と暮らしている。茶川が恋心を抱いている、一杯飲み屋の女将ヒロミのところに引き取り手のない少年淳之介が連れてこられた。その夜、酔った勢いで茶川はその少年を預かることになってしまった。そして、淳之介、一平、六子をめぐり、三丁目の住人たちのエピソードは続いていく。やがて東京タワーが完成。三丁目の人々も、旅立ちを迎える時がやってきた。